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総合規制改革会議「重点6分野に関する中間とりまとめ」—(平成13年7月24日,総合規制改革会議)
pp.740-742
発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903356
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I.総論:規制改革に取り組むに当たっての基本理念
1.「システム全体の変革」の重要性について
「規制改革」は,供給主体間の競争やイノベーションを通じて,生活者・消費者が安価で質の高い多様な財・サービスを享受することを可能とするものである.すなわち,自由な環境の下でビジネスチャンスを拡大し,社会全体としての生産要素の最適配分を実現することによって,経済を活性化するものである.このように,「生活者・消費者本位の経済社会システム構築」と「経済の活性化」を同時に実現する「規制改革」を,政府は,最優先課題として積極的に推進することが必要である.
規制改革を推進するため,政府としては,従来より例えば個々の事業者又は事業者団体からの要望に積極的に対応すること等により,「個別の規制改革」を重点的に進め,大きな成果を上げてきた.また,規制改革を分野別に進めるという手法も採ってきた.しかしながら,規制改革をより効率的に進め改革の実を上げていくためには,これらの手法に加えて,それぞれの分野の「あるべき姿」を念頭に置き,政策目標・理念を明確にした上で,競争促進のためのルール作りや予算措置等関連制度の見直しも含めた「体系的・包括的な規制改革」,すなわち,「システム全体の変革」についての取組を,意識的に強化していくことが効果的である.
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