連載 リレーエッセイ 事務長の所感・5
構造改革(規制緩和・自由化)による環境変化
手島 厚
1
Atsushi Teshima
1
1医療法人弘仁会共立病院
pp.525
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100843
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●規制緩和・自由化の時代
近年,世の中では規制緩和・自由化・民営化という言葉が当たり前のように使われるようになった.規制緩和とは,許可・認可など政府による各種の法規制を緩和・縮小することにより,主に経済活動の活性化を図ろうとする措置を指す.そして,公営の事業を私企業による事業に転換するのが民営化,貿易や市場参入にまつわる規制を緩和することが自由化である.
その規制だが,まだ緩和される以前を思い浮かべると,経済活動にとっては良いことではなさそうである.その理由として,規制は競争をかなり排除するので,特定の人々や企業に既得権を与えてしまい,同時に行政が許認可や指導などでその自主性・自立的な活動を抑制する.要するに,都合よく競争抑制や需給調整を可能にできることが挙げられる.
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