特集 看護部長の課題
人事管理と看護部長
斎田 トキ子
1
1東北公済病院看護部
pp.390-393
発行日 1979年5月1日
Published Date 1979/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206853
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年末から3月にかけては,どこの看護部長(総婦長)も冴えない様相で,新人確保対策に東奔西走されていることでしょう.乏しい定員の枠を最大限度に拡大解釈し,慎重に3月末退職者を確認し,人を募集し,採用試験を行い,その結果を発表し,更に看護婦宿舎の部屋割りをし,ユニフォームの準備をして,ほっと一息つく間もなく,入職時オリエンテーションの企画に入るのではないでしょうか.新人確保から受入れ態勢の準備万端の責任を一身に担い,両手に余るほどの業務量を抱え,3月いっぱい無事に過ごせるように,新人採用予定者の就職辞退者や,予定外の退職願出者のないように,また病欠者や事故などのアクシデントが起こらないように,そして無事新年度が迎えられるように,祈るような気持でいるのが,いつわりのない看護部長の心境でしょう.
このように,看護部長の日常業務は,極端な言い方をすれば,「人の扱い方」で始まり,それで終わっているといってよいほど,人とのかかわり合いの多い仕事です.そして,人で喜び,人で泣き,人で苦しんでいるのが現実の姿なのです.
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