特集 病院経営戦略と企画部門の役割
病院の経営戦略における企画部門の役割—タスクフォースとしての事務部門の充実
野村 秀洋
1
1財団法人慈愛会今村病院
pp.682-684
発行日 2000年8月1日
Published Date 2000/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903060
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4月1日からスタートした介護保険制度の始まりが医療ビッグバンの始まりであり,医療における自由競争の始まりでもある.どちらにしても介護保険制度の実施が医療に大きな変革をもたらすことは間違いないと思う.医療と介護の切り離し,医療保険に先駆けて老人の定率1割自己負担,民間大手の事業所の参入による市場競争の導入などが大きな要因となる.
さらに厚生省は,実施の予定であった平成12年度医療保険制度の抜本改革が日本医師会の反対で先送りされて思うように進まないために,本年度の診療報酬改定の中に入院基本料の創設をはじめ,様々な工夫を盛り込んで診療報酬体系の見直しを着実に進めている.この見直しの医療提供体制に及ぼす影響は極めて大きく,病床数にかかわらず病院にとっては大変革の厳しい時代を迎えている.その中において今や医療経営は保健や福祉を取り込んだ大きな流れの中にあり,中長期的方向性を見据えた経営戦略の策定が不可欠となっている.
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