主張
医療提供体制の変革と資格者養成のあり方
Y
pp.1105
発行日 1999年12月1日
Published Date 1999/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902866
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超高齢社会を迎えようとしているわが国の社会保障制度は,好むと好まざるとにかかわらず大きな見直しが迫られている.2000年4月には介護保険制度が発足し,それとともに医療提供体制の大変革が徐々に具体化してきている.もちろん高齢者も若者もともに住みよい国であるためには,当然なんらかの改革が必要である.しかし,その改革の際には医療や介護サービスなどの質を落とさないことが第一である.限られた負担の中でサービスの質を落とさないためには,サービスの提供側がいかに効率的に働く人材を確保するかにつきる.
現在展開している医療,福祉分野での有資格人材の配置が,今後展開する新しい提供体制とマッチしているであろうか.かつての極端な人手不足時代から,最近では徐々に量的には充足してきているのも事実である.しかし,医療や看護婦に見られるように地域偏在や施設偏在が強く,必ずしもすべてで充足しているとはいえない.そのうえ量的充足が達成されても提供されるサービスに合致した質を求めるとすればまだまだ十分でない.
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