特集 病院が直面する「すでに起こった未来」
外国人居住者に対する医療提供のあり方
小林 幹男
1
,
茂木 寛
1
1伊勢崎市民病院
pp.310-315
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210690
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●伊勢崎市は外国人数が県内1位,全国で30位と,多数の外国人が居住する圏域である.伊勢崎市民病院における平成28年度の外国人受診者数の割合は,外来で4.0%,入院で2.2%,分娩数で10.6%を占め,年々増加傾向にある.
●外国人患者に対する医療サポートは言語サービスが中心であり,群馬県のNPO法人に医療通訳を依頼し,タブレットの通訳機能やアプリによる対応なども実施している.外国人受診者の健康保険加入率は96.4%と高いが,外来受診者の未収金は過去3年で平均約10%強と,入院と共に未納率は高かった.
●外国人に対しても日本人と同等の生活環境を設定することで,医療受診体制が向上することが示唆された.
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