特集 改めて癒しの環境を問う
光による癒し
手塚 昌宏
1
1ヤマギワ(株)ASDCアメニティスペースデザイン&コンサルティング担当部
pp.835-839
発行日 1999年9月1日
Published Date 1999/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902796
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最近,気持ちを癒す方法として,アロマセラピーやミュージックセラピーの有効性が取り上げられています.また,カラーセラピーも実際に多くの施設で行われています.光が心を癒す(図1)こととしての認識は一般的には低いようですが,実は古代から,世界中で光を使用して身体を癒すことを行っていたようです.
古代エジプト,ギリシア,ローマなどの古代文明では,光の医学的利用が重要視されていました.はじめて色を治療に使ったのはエジプト人で,日光を使った治療を実証したのはギリシア人だといわれています.ギリシアの太陽神信仰の中心地ヘリオポリスには名高い癒しの宮殿があり,日光が分光され個々の色のスペクトルが特定の治療に使われたとされています.
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