連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第27回
市立長浜病院
伊藤 誠
1
1足利工業大学
pp.81-86
発行日 1997年1月1日
Published Date 1997/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902017
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
長浜病院の歩み
市立長浜病院は第二次世界大戦の末期(1944年)わずか19床の私立病院を買収して発足したが,戦後の着実な発展に伴い1959年市の中心部八幡東町に新築移転し,病床数221床の総合病院となった.以来,年々増築・改修を繰り返し,1968年には415床を擁する大病院にまで成長した.しかし,当然の結果として,棟々が迷路のようにひしめき,特に早い時期に建設された部門の老朽化が目立つようになった.
1987年消防法の改正を機に施設の全面的な見直しを迫られることになったが,病院の中に具体的な動きが始まったのは1989年もだいぶ進んでからのことだったようだ.私が設計のお手伝いを仰せつかって作業に着手したのは1990年の初めころである.検討は,現地での増改築という方針に沿って進められ,ほぼ1年半で465床(50床増)の基本計画をまとめた.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.