対談シリーズ 介護問題をめぐって・2
介護問題と病院の対応
伊藤 雅治
1
,
山口 昇
2
1厚生省大臣官房
2公立みつぎ総合病院
pp.1049-1056
発行日 1995年11月1日
Published Date 1995/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901651
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病院における介護場面の増加
山口 現在の病院医療は,私が医師免許を手にしたころと比較するとずいぶん進んでいます.例えば脳外科の手術一つみても,現在はマイクロ・サージャリーがごく当たり前ですし,診断でもCTスキャンはもちろん,MRIやMRAなどのいろいろな技術が進み,的確な診断が可能になりました.もちろん治療面でも救命率も非常に高くなっています.
昔でしたら命を助けられず,後遺障害を残して療養するケースは非常に少なかつたわけです.ところが現在では,生命は助けられたけれど,後遺障害を残して療養生活を余儀なくされるというケースが増えているのではないでしょうか.つまり,いわゆるケアが必要なケースが非常に増えているということだと思います.
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