特集 病院職員の教育と研修
[てい談]教育・研修の充実は病院に何をもたらすか—看護部門で実績をあげている三つの民間病院での経験から
川島 みどり
1
,
紙屋 克子
2,3
,
三木 智子
4
1健和会臨床看護学研究所
2札幌麻生脳神経外科病院
3現:筑波大学医科学研究科社会医学系
4初富保健病院
pp.734-743
発行日 1995年8月1日
Published Date 1995/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901570
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
川島 医学・医療技術の進歩,そして看護も基礎教育が多様化して四年制大学卒の看護婦も臨床に登場しましたし,看護理論も発展し,チーム医療における看護の責任も変化・拡大しています.時代は超高齢社会の到来で入院患者さんの重症化・高齢化が進行中.これらの要素が重なって,看護専門職としての知識・技術,態度の育成は,個人的レベルの努力では追いつかないし,病院でも,片手間的な指導とか一方的なデモンストレーション等の家内工業的,徒弟的な訓練では追いつかない状況です.病院の質や看護の質が特に問われている現在,各病院で卒後の教育を体系化し,強化することが求められている一方で,一時と変わり最近は看護婦の就職難も見られます.
今,新卒業生の就職動機の高位に挙げられるのが,組織的・系統的な院内教育プログラムの有無だといいます.そこで,今日は,昨今の看護婦不足の状況のなかでも比較的ヒューマン・パワーを確保,維持できた民間病院の総婦長さんに,御自分の病院の教育や研修がどう展開され,どう役に立っているかお聞きします.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.