特集 院内感染対策は万全か
医療廃棄物処理は万全か—改正「廃掃法」施行後の実態と問題点
渡辺 昇
1
1医療廃棄物研究所
pp.544-547
発行日 1994年6月1日
Published Date 1994/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901252
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医療廃棄物処理の実態については,ここ数年来ことある毎にそのずさんさを明らかにしてきたが,先般の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(以下本文では「廃掃法」と略す)」改正によっても残念ながらあまり変わっていないと言わざるを得ないのである.
「廃掃法」の改正により新たな局面を迎えたことは確かだが,法律用語として医療廃棄物という言葉は使われておらず,特別管理(一般・産業)廃棄物の中に感染性廃棄物として位置付けているにすぎない(図).その処理方法も多少厳しくしてはいるが,基本的には従来の産業廃棄物の処理方法を踏襲しているので,制度的には変わっても実態はあまり変わらないというより,変わりようがないとみるべきであろう.
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