看護業務改善事例集
「患者の権利章典」の実践から,患者サービスの向上と看護業務改善をすすめて
佐藤 まさ
1
1津軽保健生活協同組合健生病院
pp.272-276
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901191
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はじめに
当院は内科,外科系を中心とした医療活動から,6年前小児科,産婦人科を増科し,医療内容が大きく変化した.医療内容の高度化,専門化が進み,看護の果たす役割も拡大し充実も期待されてきた.また,特3類看護の取得や,夜勤回数の軽減も求められ,看護婦の確保・定着が他施設と同様,看護部の大きな課題となった.そのため,さらに一歩踏み込んだ業務改善が婦長会議のテーブルにのぼってきた.また,当院も所属している日本生協連医療部会(以下医療生協という)が,1991年5月に医療における人権宣言というべき「患者の権利章典」(資料1)を制定した.この宣言は患者の医療参加をこれまで以上にすすめることを提唱している.この「権利章典」を具体化する取り組みの中で,職員の側からの一方的な業務改善でなく,患者の立場に立った視点での業務の見直しや改善,患者サービスの向上がすすんだので,その経験を報告する.およそ,2年間の取り組みである.
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