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老人の専門医療を考える会—明るい老人医療を目指して
天本 宏
1,2
Hiroshi AMAMOTO
1,2
1老人の専門医療を考える会
2天本病院
pp.1292-1293
発行日 1990年12月1日
Published Date 1990/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900820
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◆発足に至る背景
「老人の専門医療を考える会」は,よりよい老人医療を目指す病院長を主たるメンバーとして昭和59年に発足,一貫して老人医療の専門性を説いてきた.
特例許可・特例許可外といういわゆる老人病院は,昭和57年の老人保健法の制定によって誕生した.年々その数は増加し,平成2年5月1日現在では,全国で1,169病院を数える.そのうち特例許可老人病院は1,081であり,病院総数の10.8%に上っている.しかし,昭和50年代後半よりマスコミで盛んに取り上げられたように,老人病院は姥捨て山の代名詞のように使われ,劣悪なイメージをもつものであった.実際,そういった老人病院が多数存在していたことも事実であり,老人医療に真剣に取り組もうとする医師にとっては放置できない問題であった.このような時代背景のもとで,老人医療の在り方を追求しようとする医師たちが集い,昭和59年頃からワークショップやシンポジウムなどの勉強会を重ねる中,翌60年5月15日に会として設立総会を開くに至った.
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