特集 救急医療体制の問題点と将来像
救急隊員の行うプレホスピタル・ケアの充実
相川 直樹
1
Naoki AIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部救急部
pp.661-665
発行日 1990年8月1日
Published Date 1990/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900703
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はじめに
東京消防庁の救急業務懇話会(会長:都築正和東大教授)は,平成2年4月23日「呼吸・循環不全に陥った傷病者に対する救急処置はいかにあるべきか」について,中條消防総監に答申した.答申には半自動式電気的除細動器による心室細動の除細動など,救急隊員が緊急の医療行為を施行する方策が述べられており,これをめぐって,自治省,厚生省をも含めたプレホスピタル・ケア充実への対応が迫られるようになった.
筆者は本懇話会の委員として2年間にわたり審議に携わってきたが,本稿では,東京消防庁の答申内容を中心に,我が国の救急隊員が行うプレホスピタル・ケアについて述べていきたい.
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