特集 診療報酬請求もれゼロ作戦
〈解説〉医師・看護婦のための保険請求(もれ防止)マニュアル
船津 浩
1
Hiroshi FUNATSU
1
1虎の門病院分院総務課
pp.479-484
発行日 1990年6月1日
Published Date 1990/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900658
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
診療報酬の請求ほど複雑なものは他に類を見ない.それは複雑な医療行為を細分化し,その各々に診療報酬を定め,いわゆる出来高払いであるためである.したがって,診療報酬請求の責任が,本来病院長にあるもので,その請求担当部門である医事部門にあるとはいえ,医療現場にある,医師,看護婦の協力がなければ,医療行為のすべてを診療報酬請求に反映させることはできない.
診療行為の診療報酬請求への反映が完全ではなかった場合に,不完全の部分,つまり診療報酬請求とされなかった医療行為は,まったくの無駄となり,ひいては,医師,看護婦等の評価を,医療機関として自ら削減しているとも言える.ましてや現在の健康保険法では,医療行為について完全に評価しているとは言えない.完全に評価されていない中での請求もれがあるとすれば,差は倍となってくるであろう.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.