特集 公立病院はこれでいいのか
公立病院の役割と機能—その歴史的背景と現状
一条 勝夫
1
Katsuo ICHIJOU
1
1日本病院管理協会
pp.591-595
発行日 1992年7月1日
Published Date 1992/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900133
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医政改革と自由開業医制の確立
病人の収容施設あるいは治療施設としての病院は,わが国でも古くからないわけではなかったが,たいていの場合,「病院」—つまり西洋型の病院は洋式医術に伴うものであったため,漢方医が主流の明治以前にはきわめて少なかった.
明治維新以後,洋式医学が認められて積極的に導入されることになり,新政府は維新戦争の傷病者の収容治療施設として軍事病院を作った.また,明治元年には一般市民を対象とした御所病院を京都に開設した1).
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