特集 高齢社会と子どもの医療
健やかな子ども社会の実現に向けて
小林 和弘
1
Kazuhiro KOBAYASHI
1
1厚生省児童家庭局企画課児童環境づくり対策室
pp.24-28
発行日 1992年1月1日
Published Date 1992/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900005
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はじめに
最近の合計特殊出生率の低下傾向等を背景にして,子どもあるいは子育てが社会的な関心を呼び,クローズアップして取り上げられることが多い.従来ややもすると高齢者問題が脚光を浴び,強調されていたことからみると,やっと子どもの問題が肩を並べて議論されるようになったとの思いが深い.
「子どもの問題はすべての人の共通のテーマであり,また,人類全体の問題」といわれ,「子どもは人類の未来であり,子育ては未来社会の設計という人類がなしうる最も創造的な営みである」〔平成2年1月「これからの家庭と子育てに関する懇談会」(座長・木村尚三郎東京大学名誉教授)のむすびより〕という観点からみると,むしろ遅すぎたぐらいといえる.
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