連載 アーキテクチャー×マネジメント・65
医療法人 林病院
宇田 淳
1
1滋慶医療科学大学院大学
pp.332-335
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211181
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■はじめに
「越前和紙」「越前打刃物」「越前箪笥」などの手仕事職人の町,福井県越前市に立地する林病院は,1913(大正2)年に開設以来,越前市を中心とした地域医療に貢献してきた.旧本館は1969年に竣工,2000年には増築工事を実施しているが,近年の医療環境の変化に対応すべく,2019年4月に移転新築した.基本設計は内藤建築事務所が担当し,その後,DBO(Design Build Operate;設計・監理・施工一括発注)方式で大林組が設計施工した.
林病院の立地する越前市を含む丹南地域は,南北に国道8号をはじめ,JR北陸本線,北陸自動車道が縦断し,越前海岸沿いを通る国道305号,丹生郡から越前市・南条郡を通って滋賀県に抜ける国道365号,越前海岸から圏域を横断して岐阜県に抜ける国道417号があり,交通の利便性が高い地域である.このようなアクセスの利便性を生かした急性期病院の機能を発揮するため,林病院は他の病院・診療所との医療連携を重視し,開放型病床を設置している.また,入院から退院・在宅療養まで切れ目のない医療を提供するために,地域連携室,医療・退院支援室,居宅介護支援室を集約した地域医療部を開設している.
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