特集 病院医療に専門医制度は貢献するか
医師を巡る諸問題を俯瞰して—医師の需給・偏在対策,働き方改革と専門医制度
武田 俊彦
1
1厚生労働省(前・医政局)
pp.100-106
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210893
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●今回の医療法・医師法改正は,医師偏在対策を目的とする.3つの柱があり,「医師の少ない地域での勤務を促す環境整備」「都道府県における体制整備」「外来医療機能の不足・偏在等への対策」である.個人へのインセンティブ付けを基本とするとともに,全体として機能するシステムづくりを志向した.
●また,医師の働き方改革も大きな課題の一つである.検討会では,実態を把握し,データとエビデンスに基づく議論を心がけた.現在,議論は終盤だが,本稿では重要な論点を列挙した.
●専門医制度については,国民の視点に立ち,地域医療の確保,具体的には医師の地域偏在・診療科偏在の是正という社会の要請にどう応えるのか,医療は社会的共通資本であるという認識で議論を進めてほしい.
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