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患者に安らぎを提供するホスピタルアート—独立行政法人国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター
pp.529-531
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210744
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四国こどもとおとなの医療センターは,香川小児病院と善通寺病院が統合して2013年に開設された.設計段階からアートを病院全体に取り入れ,建物の内外が温もりあるアートで彩られている.その取り組みを牽引するのが,中川義信院長とホスピタルアートディレクターの森合音氏だ.
中川院長は香川小児病院長時代から,子どもたちの療養環境を改善するためにさまざまな試みを行ってきた.例えば,重症心身障害病棟の患者の作品を病棟の廊下に展示したり,患児の緊張を和らげるため看護師の制服をキャラクター柄にしたり,病棟の壁を師長の好きな色に塗らせたり.「旧病院は統合で建て替えが決まっていたので,いろいろ“実験”できました」.地元新聞の取材で旧病院を訪れた森氏も,こうした取り組みの話を聞いて中川院長と意気投合し,同病院のアートディレクションに携わるようになった.
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