連載 事例から探る地域医療再生のカギ・14
加賀市2病院の病院統合
伊関 友伸
1
1城西大学経営学部マネジメント総合学科
pp.228-233
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210443
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■何が問題だったのか
①医師不足に苦しむ2つの市立病院
石川県加賀市は人口約6万8千人.2005年10月,旧加賀市・旧山中町の2つの自治体が合併し,新加賀市となった.新加賀市は,自治体合併により2つの自治体病院を運営することとなった.一つは旧加賀市の大聖寺地区にある加賀市民病院(226床)である.1880(明治13)年3月に設けられた金沢病院大聖寺出張所を発祥とし,石川県大聖寺病院,郡立江沼病院,公立加賀中央病院など,運営主体と名称を変えながら医療を提供してきた病院である.
もう一つの病院は,旧山中町にある山中温泉医療センター(199床)である.1941年に山中海軍病院として開設され,1945年に国立山中病院となった後,2003年に旧山中町への移管とともに山中温泉医療センターとなった.地域医療振興協会を指定管理者として運営が行われてきた.
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