特集 2035年に生き残る病院組織論
静岡県中東遠医療圏における中東遠総合医療センターの果たすべき役割
名倉 英一
1
1掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター
pp.212-217
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210440
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●静岡県西部の中東遠医療圏(2015年の診療圏人口46.4万人)の人口は,今後,年々減少し,2035年には2015年の88.8%となるが,65歳以上の高齢者は年々増加し,2035年には全人口の33.8%を占め,75歳以上は21.4%に達する.そのため,入院患者数は,全体としては2015年の患者数に比べ14.3%増加するが,妊娠・分娩に関連する入院患者数は減少する.一方,外来患者数はほぼ横ばいで,疾病別に違いがあるがおおよそ15%以内の増減が予測される.
●中東遠医療圏の基幹病院である中東遠総合医療センターの2035年における病院組織の姿としては,患者増の診療科に応じた体制の整備に加え,地域との連携強化,職員の研修機能,組織全体の運営機能,および予防のための健診センターの強化が重要であり,地域の医療福祉関連施設との情報通信技術(ICT)の開発は必須と考えられる.
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