時の動き
中東の動乱と世界危機,他
奥山 益朗
1
1朝日新聞
pp.44-45
発行日 1958年10月15日
Published Date 1958/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910712
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ことしの夏はことのほか暑く,うだるような日が続きました。その暑さに象徴されるかのように,中東の動乱と米英の,派兵そしてソ連の首脳会談提唱そして国連緊急総会と,目まぐるしい事件が相つぎました。
とにかく,私がこうして原稿を書いているときには,まだ戦争は起つていません。しかし,この原稿が印刷されたときに,戦争が起つていないと,だれが予言できるでしようか。よく考えてみれば,いま世界の運命はフルシチヨフとアイゼンハワーという,たつた2人の頭脳にかかつているのです。もし万が一にも,この2人が同時に発狂したなら,世界は1時間もまたないでコツパミジンになつてしまうのです。何と恐ろしい時代ではないでしようか。
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