研究
短期滞在手術等基本料3が白内障手術にもたらしたもの
蕪 龍大
1
,
江口 一
1
,
竹下 哲二
1
1上天草市立上天草総合病院
pp.813-816
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210343
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要旨
[目的]2014年の診療報酬改定に伴い,入院して4泊5日以内に白内障手術を行う場合には短期滞在手術等基本料3(以下,基本料3)が適用されることになった.片眼手術でも両眼手術でも診療報酬が同額のため,手術日程を変更した.日程変更前後の平均在院日数および収入の変化を検討する.
[対象と方法]2013年度と2014年度の平均在院日数,収入などを集計した.入院患者と看護職員を対象にアンケート調査を行った.
[結果]両眼白内障手術の平均在院日数は長くなった.両眼手術の入院費収入は高くなった.片眼手術の平均在院日数は短くなった.片眼手術の入院費用収入は増収となった.両眼手術の場合,入院期間の増加に不満と答えた患者はなかった.看護職員からは退院,入院,手術が同日に重なることによって負担が増したという回答が多かった.
[結論]基本料3の適用によって収入は増えたが,職員の負担も増した.
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