連載 医療・病院をめぐる文献ガイド・7
サルコペニアとフレイルについて知る文献
浦野 友彦
1
1東京大学医学部附属病院老年病科
pp.306-309
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210083
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■サルコペニアとフレイルの動向
日本における2015(平成27)年現在の高齢者人口は3384万人,総人口に占める割合は26.7%となっており超高齢社会注に突入している.このままでいくと2050年には,高齢者人口が40%近くになるのではないかと推測されており,超高齢社会の最先端を日本は走っている.
平成27年に発表された平均寿命でも,日本は女性が86.83歳で世界1位.男性は世界3位の80.50歳である.また,平成27年に発表になった世界の健康寿命において,日本は男性が71.11歳,女性が75.56歳であり,認知症や寝たきりなど,介護を必要とせずに自立して生きていられる期間が世界1位となっている.ただし,平均寿命から健康寿命の引き算をすると,男性で9年ほど,女性でも11年ほどあり,これをなるべく短くすることが現在の日本の超高齢社会を迎えての課題となる.
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