特集 病院の「若返り」策—特に医師をめぐって
医師集団の停滞化と「受け皿」問題
多賀須 幸男
1
1関東逓信病院消化器内科
pp.946-947
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207874
- 有料閲覧
- 文献概要
研究所のアクティビティ■
中央公論社から発行されている科学雑誌「自然」には"mini scope"と言う短報欄があるが,ここにはしばしば研究所あるいは研究者の知的生産の能力,人事の停滞に関する話題が取り上げられている.研究所あるいは研究部のアクティビティが高いのは設立後10年間と言うのが定説で,建物が立派なものに建て替えられ,研究者が有名になり始めると次第に衰運に向かうとされている.こんな例はいくつも挙げることができよう.
病院は研究所と非常に異なるように見えるが,患者ひとりひとりのなかに病気の原因を発見して治療法を工夫して行く過程は,本質的には研究所の業務と差はない.大病院も中小病院も一様に建物が立派になり,筆者の勤務する病院もその例に漏れないが,その活性を維持し向上させるためにはどうすべきか,全員で知恵をしぼって行かなくてはならない.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.