医療を囲む声 病院の視力・聴力・感性
身体障害者の自立とスポーツに生涯を捧げた医師「中村裕先生」と身体障害者福祉
渡辺 博康
1,2
1医療法人社団恵愛会大分中村病院
2財団法人中村裕記念身体障害者福祉財団
pp.329
発行日 1989年4月1日
Published Date 1989/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209539
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「わたしがこんなことをいうのはほかでもありません.たくさんの障害児を手術してきて……いろいろと研究をした結果,初めてわかったからなのです.病院は手術をするところです.……手術さえすればそれでいいとしているところです.患者が退院して,それからどう生きようが知ったことではないのです.……けれど,障害者だけには退院後を見守ってやる医者が必要なんです.わかってくれますか」美弥子は小島健策医師のひっこんだ眼が熱をおびて烱るのをみた.(水上勉著『くるま椅子の唄』より)
この小島健策医師は,社会福祉法人・太陽の家を創設し,大分中村病院を開設した故中村裕先生がモデルである.
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