ひと
十周年を迎えた社会福祉法人「太陽の家」理事長 中村 裕(なかむら・ゆたか)博士
赤津 隆
1
1九州リハビリテーション大学校
pp.231
発行日 1976年3月10日
Published Date 1976/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103505
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社会福祉法人「太陽の家」が昨年十周年を迎えた.設立当時の御苦労を知っているだけに特に感慨が深い.先生には困難なことを次々となしとげてゆくバイタリティと,常に理想を求め時代に先行する洞察力があり,これによって日本の身障者スポーツを起し,東京パラリンピックを成功させ,またまた,咋年はフェスピックをも成功させてしまった.
「太陽の家」の成功は“重度障害者を税金の消費者から納税者に”“保護より機会を”という先生の信念と,身障者を本当によく理解していることによるものであろう.医学的リハビリテーションのみでは医師の自己満足に終ることを早くから感得していたが,日本の縦割り行政のもとでは職業的自立に結びつけることは至難のことである.しかし,太陽の家を設立することにより,僅か十年でこれをなしとげてしまった.常に何かを求めて海外に出かけ,必ず何かを得て帰ってくる.
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