特集 勤務医
私的病院における勤務医
川内 拓郎
1
1医療法人社団全生会池袋病院
pp.19-22
発行日 1977年3月1日
Published Date 1977/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206167
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時代の流れと科学,医学の進歩により,人の意識構造に多分の変化のあることは認めなければならない.しかし医師の患者とその病気に対する意識には必ずしも著しい変化はないであろう.物質文明における貨幣価値の恐ろしさは若い医師,特に勤務医にも価値観に多少の変化をもたらしたかもしれない.私もかつて軍隊より復員した直後より,大学の医局に入局し,同時に済生会中央病院へ出張の勤務医を経験した.もちろん終戦後の医局と戦後30年を経た今日の医局とは著しい変化もあり,大病院における勤務医の態度も変ったことであろう.しかし昔を思い浮べて,現在とあまり変っていないと思われるいくつかの点がある.また最近20年間,病院を経営してみて,私立中小病院の勤務医について,多少気のついた点もあるので合せて述べてみよう.
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