医療・病院管理用語ミニ辞典
—病院管理—チェーン・ホスピタル(マルチ・ホスピタル・システム)/—検査—聴性脳幹反応
一条 勝夫
1
Katsuo ICHIJO
1
1自治医科大学・病院管理学
pp.1077
発行日 1988年12月1日
Published Date 1988/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209454
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最近の医療技術の進歩と高度化により,高額な機器の導入などの設備投資に莫大な資金を必要とし,設備投資を行ったとしても,それに伴って各種の専門職を雇用しなければならなくなった.それゆえ,中小病院にとっては,資金の調達が難しいだけでなく,高度設備を使いきるだけの専門職の確保も,また患者数の確保も困難となっている.このため自由競争のアメリカでは,1960年代において,多くの中小病院が経営困難に陥った.
そこで,この打開策として,数個の病院が協力して,資材の共同購入や職員の共同募集を行ったり,検査や滅菌業務,血液銀行,会計計算,職員研修等をそれぞれ分担したり,特殊専門職のかけ持ちを行うなど,協同事業化を行った.この方式は,それぞれ経営の独立を維持しながら,病院サービスを分業することで切り抜けようというもので,shared serviceと呼ばれている.
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