特集 「病院機能評価」—現場からの検討
座談会
「病院機能評価」をめぐる問題点と今後の展望
岩渕 勉
1
,
天本 宏
2
,
伊藤 克明
3
,
岩﨑 榮
4
Tsutomu IWABUCHI
1
,
Hiroshi AMAMOTO
2
,
Katsuaki ITOH
3
,
Sakai IWASAKI
4
1私立学校教職員組合下谷病院,国立横須賀病院
2天本病院
3医療法人社団福仁会三島東海病院
4病院管理研究所医療管理部
pp.481-488
発行日 1988年6月1日
Published Date 1988/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209306
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
岩﨑 昨年4月,日本医師会と厚生省との共同作業で「病院機能評価マニュアル」が作成されましたが,それに基づいて昨年10月,我が国の全病院に対して,アンケート調査という形で病院機能評価が実施されました.現在の我が国の病院数は,昭和61年度の医療施設調査によりますと9,699病院で,一般病院はその中の8,613を占めていますが,今回の調査では初めての試みにもかかわらず,すでに今年1月5日に日本医師会,厚生省双方から発表されていますように,有効回答6,305,うち一般病院は5,413で,約67%の回答率となっています.
ただ,我々がこのマニュアルを作成した時点では,一応300床程度の病院を標準として設定したため,いわゆる中小病院,特に150床以下の病院ではこのマニュアルを用いても評価されない結果が出るのではないかと危惧していたのですが,中小病院からも多くの回答が寄せられたことは,今回の高い回答率を考え合わせ,各病院が「病院機能評価」,ひいては医療の質の評価に並々ならぬ関心を示していることの証左と言えると思います.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.