特集 地域医療計画と病院
地域医療計画作成の狙いと概要
潮見 重毅
1
Shigeki SHIOMI
1
1厚生省健康政策局計画課
pp.299-302
発行日 1988年4月1日
Published Date 1988/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209268
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昨年6月,国民医療総合対策本部が老人医療の今後のあり方,長期入院の是正,大学病院等における医療と研修の見直し,患者サービス等の向上を柱とした現在の我が国が抱える医療の問題と対応の方向を中間報告として取りまとめ,発表した.この内容については,21世紀に向けての厚生省の姿勢として把えられ,様々な関係分野に波紋を投げかけ,多くの議論を呼んだ.
また,今年1月には,厚生省内の若手有志から成る厚生省政策ビジョン研究会が「変革期における厚生行政の新たな展開のための提言」と称して,施策の統合化,施策の重層化・複合化,都市政策的手法・産業政策的手法の導入を政策推進の基本的な考え方とする必要性があること等について発表した.このように,種々の報告が出される背景には,我が国の保健・医療・福祉の分野が今まさに変革を余儀なくされている状態にあり,急速に進む長寿社会に向けての体制作りを迫られているといえるであろう.
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