レポート【投稿】
都立松沢病院合併症病棟10年の歩み
金子 嗣郎
1
Tsuguo KANEKO
1
1東京都立松沢病院
pp.267-270
発行日 1988年3月1日
Published Date 1988/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209262
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1987年4月28日(火)午後,松沢病院合併症診療棟開設記念式が沼田明東京都衛生局長,加藤伸勝松沢病院院長らの下に関係者・来賓らが参集して行われた.松沢病院の歴史の一区切りのはじめとなったことは,関係者の一人として嬉しさに耐えないとともに,今後の松沢病院の方向をどのように取って行くかについての責任の重さに身の引き締まる想いがする.
この20年来の精神科医療界を吹き荒れてきた嵐の中で,松沢病院は都立病院としての公的役割,また我が国の精神医学,精神科医療の指導的立場を果たしてきた流れの上で,精神科医療をどのように整備し,方向づけるかという苦難の歩みをたどってきたと言える.内外の批判・非難も的外れのセクト的な動きに基づいたものも多く,それらに耳を傾けながらも,正しい道筋を歩んできたものと信じている.
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