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資料
地域社会と精神病院—都立松沢病院は地域社会に奉仕しているか
Community and Mental Hospital
蜂矢 英彦
1
H. Hachiya
1
1東京都立松沢病院
1Matsuzawa Meutal Hospital of Metropolitan Tokyo
pp.709-715
発行日 1964年9月15日
Published Date 1964/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200749
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Ⅰ.はじめに
ライシャワー事件をきつかけとして,各方面から精神障害者対策の必要が叫ばれはじめている。それは,治安対策をおもな目的とするものから,精神科医療の充実を目標とするものまでいろいろであつたが,事態が少しおちついてくるにつれて,少なくとも表面的には,精神科医療体系の充実という本来の方向にかたまりつつあるかに思われる。しかしそうはいつても,これまた私立病院の育成から公立病院の充実,さらにはafter-careのための中間医療施設の設立,精神衛生センターの構想まで,意見は非常に広範囲にひろがつている。
すでに,この不幸な事件の起こる前から,厚生省でも学会でも,時代遅れになつた精神衛生法を,全面的に改正するために検討が行なわれてきたが,精神衛生法改正と精神科医療体系充実の構想とは,当然のことながら密接なつながりをもつている。
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