グラフ
わが国初のクアハウスを作る—山梨県・石和温泉病院
pp.985-990
発行日 1987年12月1日
Published Date 1987/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209185
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一面,畑と果樹園だった山梨県・石和町に温泉が湧き出したのが,昭和36年,たまたま現在の敷地を所有していた理事長の厳父,故天野久翁(衆院2期,知事4期)が,この豊富な温泉を何か社会に役立つものに使えないものかと考え,90床のリハビリテーション施設を作ったのが,石和温泉病院設立の端緒であった.開院は昭和40年.温泉病院型リハ施設の草分けの一つと言っていいだろう.その後,リハに対する社会の無理解ゆえの苦しい時代,そしてリハ需要の増大に対応するための試練の時代も経て,昭和48年,現在の許可病床数206になった.
しかし,都市の第一線病院が急性期のみならず早期リハにも一定の取り組みを始めたここ数年の動向は,慢性疾患に対する保険点数のマルメなども加わって当院のような地方のリハ病院にも少なからぬ影響を与えている.そうした中で,石和温泉病院はわが国で初めて,温泉の多目的活用によって慢性疾患療養に威力を発揮する西ドイツのクアハウス・システムを取り入れた.
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