特集 AIDS不安—病院側の対応を考える
AIDSへの対応—英国での印象
川村 忠夫
1,2
Tadao KAWAMURA
1,2
1ロンドン日本クラブ診療所
2東京慈恵会医科大学第1内科
pp.666-668
発行日 1987年8月1日
Published Date 1987/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209115
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英国では1981年末に第1号患者が発見されて以来,患者数は10か月毎にほぼ倍増しつつあると言われ,国を挙げての啓蒙運動と予防及び治療薬研究への努力は,目を見張るものがある.例えば,本年2月から3月にかけて,"AIDS, Don't die of ignorance"(無知なるが故に死ぬな!)とのキャッチ・フレーズが郵便切手の消し印にも使われ,写真のようにイギリス国民が最も敬愛するエリザベス女王の顔には,"AIDS"のpost markが黒々と押されたりもしたが,何ら苦情が出たとの話は耳にしない.
本稿では,英国におけるAIDSに関する現状と印象について述べてみたい.
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