特集 病院中間管理職の諸問題
病院中間管理職の現状と問題点
末武 保政
1
,
小川 忠邦
2
,
益田 啓作
3
,
鈴木 博通
4
Yasumasa SUETAKE
1
,
Tadakuni OGAWA
2
,
Keisaku MASUDA
3
,
Hiromichi SUZUKI
4
1十和田市立中央病院
2厚生連滑川病院
3横浜赤十字病院事務部
4虎の門病院会計課
pp.1008-1014
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208726
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
診療部門の中間管理職
責任分掌と地位の向上が問題解決のポイント
中間管理職について思う時,私は長かった副院長時代を回想せざるを得ない.副院長というのは職制上確かに管理職であるが,ほとんど何の権限もなく,事務長のような管理スタッフもいない,科長としての仕事のほかは管理上の責任もまたない,ただ確実に存在しているのは院長不在時の代決のみであったからである.
宴会の時の乾杯係ばかりでは情けないので,庶務係の者と一緒に院内報を出したこともあったが,院長の意志が編集者に伝わってこないのでは,院内報と名をうった回覧板に過ぎないことが分かって,ぽしゃってしまった苦い経験もある.私の15年間の副院長生活で管理職らしい仕事と言えば,放置されていたカルテを整備して病歴管理をしたことと,増改築工事の設計を任せてもらったことくらいであったと思うが,そのいずれも自ら買って出た仕事であった.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.