病院運営の変化 ここ10年余病院はどう変わったか
医師の増加と病院運営—ここ10年余の実態と変化を公立病院にみる
米田 啓二
1
Keiji YONEDA
1
1全国自治体病院協議会事務局
pp.75-78
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208505
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医師不足による病院運営上の問題点
全国自治体病院協議会では,去る昭和48年3月,深刻な医師不足の実態を調査し,医師不足による病院経営及び病院運営への影響について検討した.この調査の中で「医師不足により病院経営上及びその他病院運営上に影響をもたらしている主な事項」について記入があった139病院について,その回答要旨によりまとめ,回答の多かった事由ごとに列記すると表1のとおりである.
すなわち,この調査の結果は,医師不足により診療時間短縮と診療内容の低下を来し,入院制限,手術制限,外来患者の待時間の延長等となって現れ,その結果,収入が減少する一方,高賃金によるパート医師採用,常勤医師給与単価の増高により,医業収益に占める給与費は増加し,経営を圧迫するという病院経営にとって大きな障害を与えていたことを示している.
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