病院職員の基礎知識 院内各部門の知識
栄養部門
西村 薫子
1
Kaoruko NISHIMURA
1
1自治医科大学病院栄養部
pp.508
発行日 1984年6月1日
Published Date 1984/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208330
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今,日本は食糧が豊富で,いつでも,どこでも,好きな食べ物が自由に手に入る状況にあるために,かえって,「人が生きるための栄養の確保をどうするか」ということに興味や関心が薄いように思うのです.しかし,病気になって,自由に食べ物を選んだり,手に入れたりすることができない状態を想像してみてください.そこで,はじめて,次のことの重要性が浮きぼりにされることでしょう.「人が生活する場では,その人たちが生きる根源となる栄養の確保が重要課題」である.
病院の設立に当たっては,規模の大小にかかわらず,入院患者のための治療食や職員のための快適な食事をどのような機構で提供するかを基本構想のなかに位置づけておくことが,近代医療の常識になっています.
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