特集 病院給食管理
患者給食における栄養部門と看護部門の連携
宮川 哲子
1
1虎の門病院栄養部
pp.19-24
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203282
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はじめに
患者が入院する,ただちに医師団は診療に全力を傾け検査,放射線,手術,麻酔,薬剤,看護,栄養,事務部それぞれが全面的に協力してこそよき診療ができ,よき医療サービスがなされて社会復帰が早くできるようになって優良な病院ということがいえるのである。
患者は一人一人異なった年齢,性別,傷病,症状をもっていて,それに応じた生活,医療サービスを行なわなければならず,またそのためには人的に多種類の職種,とくに専門職種を必要としているのである。病院内のどの業務も全く独立ではやっていけないことのみである。各部門が横の連絡をとって,院内のルールに従って運んでこそ,完全な入院患者サービスができるといえよう。病人に対する食事の提供は医療の一環として非常に大切なことは論をまたないことである。患者個々の傷病の種類や症状,個人的条件に応じて処方され,それぞれの嗜好をとり入れた献立を作成し,調理,盛付などよりよいサービスが望まれる。そのためには患者個人をよく観察し,生活を医療を見守る立場の看護部門との連携はもっとも大切なことであり,またよりよい看護業務ができるような態勢にするよう協力をすべきであると考える。
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