小特集 医療施設間連携の試みと実践
喉頭がん検診制度における病院と開業医師の連携
小野 勇
1
Isamu ONO
1
1国立がんセンター頭頸科
pp.137
発行日 1983年2月1日
Published Date 1983/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207951
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当センターが喉頭がんの検診制度の確立を目指して,研究に着手したのは昭和54年7月であった.以来3年間その実現に向かって努力してきた.喉頭がん検診を定着せしめ,永続性のあるものにするためには,がんセンターとか大学病院が中心となるべきではなく,地域医療の一環として行われなければならないということは,筆者の従来からの主張であった.この3年間はそのための準備期間であったと言って過言ではない.その間,全国の大学病院,国公立病院耳鼻咽喉科医師及び東京都内の開業医師に対するアンケート調査,喉頭がんの疫学的研究に基づく「喉頭がん高危険群」の設定などの研究を行った.更に開業医師を訪れた「喉頭がん高危険群」患者における喉頭がんの頻度などを調査した.そして今回,第1回の喉頭がん検診を実現するに至った.
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