中小規模病院の運営
中小病院の職員の福祉・厚生
木村 政良
1
Masayosi KIMURA
1
1木村病院
pp.83-85
発行日 1983年1月1日
Published Date 1983/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207936
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日本における中小病院は,その大部分が私的病院と考えて良い.これらの病院は医師である院長が診療も経営もともに担い,診療,経営未分離で,同族経営のケースが多い.したがってその個々の病院の経歴,立地条件などにより,職員に対する福祉・厚生への考え方も全くまちまちである.しかしそれぞれの持ち味を生かして,それなりにうまく運営されているというのが現状であると思われる.
これらの病院の福祉・厚生の問題は労務管理の一環としてとらえなければならない.すなわち職員の労働能力が適切にしかも長期間安定して発揮できるように職員を一個の人間として尊重しその金銭的欲求ばかりでなく,種々心理的,社会的な欲求を満足させ,働きがいのある仕事を与えて活動的な職場集団を作り出すことである.そこで,その"動機づけ"として福祉厚生の面での種々の方策が考えられ導入されなければならない.以上のようなことから中小病院では,公式的な方法論は成り立たないと思う.ここでは,筆者の病院が従来行ってきた,また現在行っていることを紹介し問題点を挙げてご批判を仰ぎたいと思う.
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