事務長訪問
横浜赤十字病院 益田啓作事務長
本誌編集室
pp.62
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207655
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「私は妥協することが一番嫌いです.だから労使交渉においても,瀬踏みはしない.考えに考えた末にある線を出してそれを動かさない.組合はそれでは交渉にならないというが,かけひきということが嫌いなんです」と横浜赤十字病院事務長益田啓作さんは言う.院長の陰で内助に徹する方とは違い,はっきりものを言う事務長さんである.
益田さんは,昭和39年,病院新築を手がける院長の秘書として勤務,主に新築関連の仕事をした.以来,昭和41年事務副部長,45年に事務部長に就任した.病院勤務の前には,サラリーマンとして実業界,教育界で働いていた益田さんにとって,病院はいい所だという.専門職の集りで,ライセンスを持たない事務系にはやりにくいと言われ,特殊視される医療界だが,益田さんに言わせると,病院というところは利潤の追求ばかりを目的とする職場とは違って,一所けん命やれば感謝される数少ない職場だという.商社などでは仕事をやればやるほど矛盾を感じるという要素があるが,病院は,本来,良心に反したことはしないで済む職場であるし,みんなが新しいものを学び,研究をするという知的な雰囲気がある.
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