民間病院の経営と管理
患者の動態を知る—減っているのは患者の絶対数なのか,その受診回数なのか
田中 熈
1
1井上病院
pp.536-538
発行日 1981年6月1日
Published Date 1981/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207497
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患者の動態調査
他の病院でもそれぞれ行われていることであろうが,当院でも毎年1回10月に患者の動態調査を行っている.各カルテごとにその地域分布をみてゆくわけであるが,表1に示したのが,54年,55年度のそれぞれの各地区ごとの来院患者数(延べ数ではなく絶対数)とその地区の人口数との比較である(このまとめの前に更に細かく各丁目ごとの人数確認がなされていることは言うまでもない).毎年度ごとに比較してゆくことにより,その地区ごとの来院患者数の消長及び人口との相関が分かってくる.人口数の増加に伴い,患者数の増加している所,あるいは逆に人口数が減少しているにもかかわらず,患者数は減少していない所,あるいは意外な地区から意外なほど患者が来院している所等々.毎年一定月に調査を行っていると,その変化がよく分かってくるものである.
ただ,気をつけなければいけないのは,調査を行うに際し,できるだけ誤差を少なくする意味からも次のことは最低限度守りたいものである.
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