特集 拡大する看護を探る
看護ネットワークの現状と問題点—横浜市の保健婦活動を中心に
山崎 京子
1
1横浜市港南保健所
pp.389-394
発行日 1981年5月1日
Published Date 1981/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207458
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訪問看護を行っている病院が少ない中で「病院からの看護の拡大」は,いきおい保健所や市町村に働く保健婦の肩にかかってくることが多いようである.十分な連絡を取り合い,退院後も理想的な療養生活がおくれるように援助することは望ましいことである.横浜市においても病院と保健所が連絡を取り合って活動することを双方とも願っていた.昭和40年代の半ばからは看護婦と保健婦という関係ではあるが,個々に連絡を取り合うケースが増え,両者間での話し合いも深まりつつある.
病院と保健所で連絡は取り合っていても,「病院からの看護の拡大」の目的や内容,各自治体での保健婦活動の目的と内容等に対する考え方の違い,現状の理解の仕方がそれぞれに異なり分析も不十分であり,これらの理由から病院が保健所へ依頼する患者の基準や「受け取る側」の保健所の条件等が異なり,両者が意気投合することはなかなか困難である.
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