特集 拡大する看護を探る
生活介助面での看護の拡大
山口 龍子
1
1国立療養所箱根病院
pp.386-388
発行日 1981年5月1日
Published Date 1981/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207457
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生活援助の重要性■
今日の医療の場を見ると,医学の専門分化と,専門職の多様化の流れの中で看護婦の機能や業務の内容は変動し例えば専門看護婦の出現や継続看護,訪問看護の方向へと時間的にも空間的にも拡大伸長してきている.
一方,高度の医療の行われる臨床の場ではともすれば診療の補助介助が優先し,病気そのもののみに目を奪われ,生活の援助的なことは二の次,三の次になり,看護助手や付添にまかされがちになっているのが現状ではないだろうか.その反面で看護とは,また,看護の主体性とは何かが問われ,患者中心の看護が叫ばれてきた.果たして療養上の世話である生活の介助は無資格者に全面的に任せていいものかいけないものか,任せるとしたらどのように任せればいいのか.そういうことも含め,生活の介助よりもう少し広い立場からの生活の援助について考えてみたいと思う.
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