特集 飛躍への条件
事例・飛躍への条件
事例・5
大学医局と直結した診療体制
福内 匡
1
1国保浅間総合病院
pp.935-936
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207290
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発足当時既に飛躍への条件があった
当院設立の動機は,昭和32年10月北佐久郡町村議員大会開催の折,「国保事業郡下一円実施を契機に,親病院的な公立総合病院を建設すべし」との議案が緊急提案され,満場一致で議決されたことに始まり,地域住民からの強い要望と期待が込められていた.このように病院設立の趣旨の中には,町村個々の孤立した国保直診施設がお互いに連けいを取り,その活動を活発にするための親元病院構想が既に芽生えており,国保保健施設の理念に則り地域医療の中心となって,地域住民の健康を守り高度の医療を目指す当院の性格と理念が明確にされていた.したがって開院当初より将来地区医療の基幹病院として発展することが目標とされていたので,最低規格20床の病院としてはぜいたく過ぎるくらいの医療設備が整備された.このことは吉沢国雄初代院長(現・名誉院長)の高邁なる理想と優れた指導力,ならびに当時の理事者の熱意と決断によるところ誠に大であり,今日の病院発展の基礎となったということができる.
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