特集 救急医療その院内体制・2
レポート
—医師教育の場として—川崎医科大学附属病院救命救急センター
編集室
pp.864
発行日 1980年10月1日
Published Date 1980/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207267
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「救急医学」があるか,ないか,ということは議論のあるところでるが,現実には,"救急"は社会的な問題となっている.川崎医科大では,「救急医学」の必要性を認識し,全国の医科大学に先がけて,医学教育の面から「救急医学」の講座を設け,附属病院でも設立当初から積極的に救急医療に取組んできた.
川崎医科大学は「豊かな人間性を持つ医師の教育」を開設のひとつの理念にしている.患者を人間として総合的に診断・治療ができる医師づくりには,「救急医学」が最も適切であるとし,まず昭和51年6月に,附属病院に一つの独立科として救急部を設置した.ここに部長以下のスタッフを置き,各科の協力を得て,昼夜診療,年中無休を標榜して診療を開始した.この救急部では救急患者の診断・治療を行い,入院を要する患者のために,一般病棟内に救急用病室を有していた.昭和52年には「救急医学」の講座を設けたが,これに伴い,救急部は救急医学の臨床教育の場として重要な位置を占めることになった.
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