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医療費抑制に審査の導入—U.S.A社のシステム,他
編集室
pp.501
発行日 1980年6月1日
Published Date 1980/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207170
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医療費の高騰に頭を悩ます米国では,種々の制約を設けて医療費膨張を抑えようとしているが,先ごろ来日したカリフォルニアの民間会社U.S.A.(U.S.Administrators)のRaymond D.Goodman MD.MPHは勤務先であるU.S.A.の試みは医療費抑制にある程度の効果をもたらすのではないかとして,その業務を紹介した.
民間の医療費請求支払会社であるU.S.A.は60年代後半に設立され,現在,労働組合や会社を対象に100万の会員を擁し,会員が医療,歯科医療,薬の処方を受けた時には,会員から徴収する会費からその料金を支払っている.その対象とする医療の中には,医師の指示を条件に,はり,きゅう,カイロプラクティックなども含まれている.U.S.A.が取り扱う診療報酬請求件数は月150万件に上り,その70%が薬剤,15%が歯科,15%が医療であるが,その15%の医療のうち68%はコンピュータで,請求書受領の後なんと48時間以内に自動的に支払われるということであった.さて,自動的に支払われる68%を除く残り32%の半分は事務上の誤りで,あとの半分が何らかの審査上の問題で,30人の専門医による上部審査協議会に回され,その協議会は,RVS (Relative Value System)のもとに審査を行っている.
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