特集 各部門の能率の図り方
6.医事部門
各単位事務別の検討
黒田 幸男
1
1済生会中央病院
pp.39-42
発行日 1977年7月1日
Published Date 1977/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206273
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医事部門事務の能率とその内容
1.医事業務の能率とは
病院のあらゆる部門にわたって行われている医療事務は,医療と患者に関する事務を総称しているが,医事部門で扱う事務はそのうちの一部であり,医療事務のうち主として同種で多量のものを中央化したものである.この医事部門事務を通常医事業務と呼んでいるので,以下,医事業務という用語を使うことにする.
医事業務が医療事務の中央化したものであるならば,それ自体が本来合理化の所産ということになり,そこで行われている事務は合理的処理を目的としているものと考えてよいものである.病院内に医事業務システムがとられて早や20数年を経ているはずであるが,われわれが当時経験した医事業務と現在のとではあまりに大きな変化がないことに気がつく.本来,合理的処理が目的であった医事業務システムに変化がないということは,医療それ自体の進歩を考えると,医事業務が遅れていると考えてもよいものである.医事業務は,患者や医療に関するもろもろの事項を取扱うところにその特色があり,しかも,それを能率的に処理することに存立意義を見い出すことができるのである.本題の自己評価を考える場合には,そこにポイントをおくことになる.
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